
子育ては正直大変なものです。その大変さの中で子どもを見ているとどうしても、まっすぐ子ども自身を見ることができなくなってしまいます。
なんでこの子はいつもこうなんだろう、、、なんであの子みたいにお利口にできないんだろう、、、もっと聞き分けの良い子なら楽なのになあ、、、
つい、思ってしまうことってありますよね。でも、この曲がった子どもの見方だと、子どもも大人もまっすぐ育ちません。そして大変な子育てをもっと大変にしてしまうかもしれません。
今日はそんな知らず知らずのうちに損をしている子育て観についてご紹介します。
1.子どもに理屈は通じない
「子どもに理屈は通じないから、話しても仕方ない、アメとムチで躾けるしかない。」
子どもにあなたの理屈は通じないかもしれません。でも子どもには子どもなりの理屈があります。
みんな静かにしている時はうるさくしちゃダメ。これは大人の理屈です。大きな声を出すのが好きな子には何がダメなのか分からない。
大きな声を出したい子にはその子なりの理由があります。でも、話して分からないわけではありません。
こういう時は共感、指示、報酬、選択の順番で話しかけてみましょう。
「大きな声出るね!大きな声出すの楽しいよね。
今は静かにする時間です。今は静かにしてください。
これが終わったらまた大きな声を出していいよ。
静かにしてる間、自分で座る?それともお母さんのお膝の上に座る?」
2.悪いことをするのは悪い子だから
「弟を打つなんて!なんて暴力的な子なの!友達のおもちゃを奪うなんて!なんて悪い子なの!2歳にしてこんなに意地悪になってしまった!厳しく躾けないと!」
子どもは何が悪いことで、何が良いことかまだ分かりません。それを教えるのが親の仕事です。
やってはいけないことをした時に、この子は悪い子だと決めつけて、叱ると、「自分は悪い子なんだ」と自己肯定感が下がってしまいます。また、自分が悪い子だと自己認識してしまうと、じゃあ、もっと悪いことをしよう、という思考にもつながりかねません。
大人には言わずとも分かることも、まだこの世界で数年しか生きていない子どもには分かりません。
「人を叩いてはいけない」「人の物を取ってはいけない」「物を壊してはいけない」一つずつ、言葉でコミュニケーションを取りながら教えましょう。
3.言うことを聞かないのはわがままだから
「うちの子は聞き分けがない。なんでこの子はこんなにわがままなんだろう。もう、わがままばっかり言うんじゃない!」
こんな風に大人の指示を聞くことができない子どもをわがままの一言で片づけてしまうと損をします。
実は子どもが言うことを聞けない理由はたくさんあります。疲れていて集中力が欠けている。愛情を感じていない。信頼関係がないなど。
大人でも、疲れている時、イライラしている時などは自分の意に反する指示を聞くのには苦労するものです。
ワンオペで疲れ切ってやっと子どもを寝かしつけた後に、「ご飯まだ?」と言われた日にはもうね。。。
睡眠をしっかりとって、休みをとれて、親と十分なふれあいがあって、自分の言葉を聞いてもらえる子は、そうでない子に比べて圧倒的に親の指示を聞く能力に長けています。
4.すぐ泣いたり怒ったりするのは我慢が足りない
「もう、そんなことですぐ泣かないの!自分の思い通りにいかないからって怒らない!」
これは子どもの感情を拒否する言葉です。あなたが悲しむことを許さない。あなたが怒ることを許さない、というメッセージです。
感情表現を我慢するのはよくないことです。悲しい時に泣いて、嫌な時は「イヤだ」と言って、好きなことを「好き!」と言える人は健康な人です。
社会は社会の都合でそれを抑制するように要求しますが、その果てにあるのは、感情を抑圧し、すべてを自分一人で抱えて逃げ場を失い、精神疾患を患ったり、最悪自殺に追い込まれてしまうことも日本では珍しくありません。
感情を抑制するように育てられた子どもはいじめにあい傾向にあります。感情に良いも悪いもありません。まずはどんな子どもの感情も受け止めるところから始めましょう。
とはいえ、感情のままに叩いたり、ものを投げられたりしても困ります。
そういう時はこのように話しましょう。
「おやつが失くなって悲しいんだね。分かるよ。悲しくていいんだよ。物を投げるのはダメです。悲しいからと言ってスプーンを投げないでください。お水飲む?ジュースにする?」
感情があることは良いことです。でも、感情的な行動は必ずしも良いものではありません。この二つをしっかり分けて話しましょう。
みなさんも当てはまることはありましたか?ちょっとした気づきが子育てを大きく変えます。みなさんが意識している子育て観があれば是非コメントで教えてください!