お父さんは誰のために働いてるの?

 

 

「ただいまー」会社から帰ってきて食事ができていると思ったら、いつもより家が散らかっている。夕飯の支度が途中までしてあって、放置、妻が迎えに来ないので、探すと2歳の長男3か月の次男と一緒に寝ている。

 

あなただったらどうしますか?

 

A妻を起こして夕飯を作ってもらう。

B妻をそのまま寝かせて、自分で夕飯の支度を終わらせる。もしくは片づけをして出前を取る。

 

Bを選んだお父さん、夫のみなさま。そんなことが実際にあったら、是非本当にそうしてください。あなたの妻はきっと喜んでくれるでしょう。そんなお父さんを見て育つこどもたちはきっと謙遜さと人を思いやる心をあなたから学んでくれるでしょう。

 

Aを選んだお父さん。

きっとお忙しいのでしょう。仕事で大変疲れているのでしょう。今までちゃんと家事も料理もしたことないから、手伝いたくてもできないのかもしれません。

 

日本に限らず、多くの働く男性は会社や、自分のキャリアがある場所で成功し、認められることを最優先にしています。

 

そして、会社で成績を上げ、上司やクライアント、同僚からの評価を得るために、どこまでも献身的に働きます。どんな困難な問題でもリサーチして、訓練が必要なら訓練して、睡眠時間を削って働きます。

 

ですが、家に帰ると、途端に何もしない。

仕事ですべてのエネルギーを使い果たしてしまっている。

 

結婚している男性、子どもがいる男性はよく考えてみてください。

あなたは誰のためにそのエネルギーを使いたいですか?

 

自分の仕事にすべてのエネルギーを使い、家のこと、子どものことはすべて妻に丸投げにし続けたいですか?

あるいはあなたが愛して結婚した妻のため、かわいい子どもたちのために、そのエネルギーを使いたいですか?

 

夫、父親は家族のリーダーとして決断しなければいけません。

何を最優先とするのか。誰にエネルギーを使い、誰に献身的に仕えるのか。

 

「私と仕事どっちが大事なの?」という2択はあまりにも陳腐で不公平に思えるかもしれません。

 

ですが、あなたの妻は出産を選びました。

女性が出産すれば、必ず、多かれ少なかれ、キャリアを犠牲にすることになります。

 

男性も、子どもが産まれる前に、その選択肢にしっかり向き合って、どこにエネルギーを注ぎ、誰に献身的に仕え、何を犠牲にするのか考えるべきです。

 

まだ、日本では男性が育児のために仕事を犠牲にすることは稀です。ですが、私たちが勇気を出して正しい選択をしない限り、この文化は変わりません。

 

アル・ゴア元米国副大統領が父の日のスピーチで子どものサッカーの試合で、とある国家元首とのホワイトハウスでの会議に遅れた、というエピソードを話しました。

 

「人によってはとてもおかしな話に聞こえるでしょう。それはもしかしたら、父親がチーム伝統の『試合後のおきまりのおやつ』にまで付き合うことを期待していないから、かもしれませんし、あるいは、高度な外交上の談話の予定が天秤にかけられているのが、異常だと思えるのかもしれません。

しかし、私たちの文化においてそれが異常なのであれば、この文化を変えないといけません。」(アル・ゴア元米国副大統領1998615日月曜日Second National Summit on Fatherhoodにて)

参照:https://clintonwhitehouse3.archives.gov/WH/EOP/OVP/speeches/fatherhd.html

 

日本でもその文化を変えたい。日本のお父さん文化を改革したい。

 

だから、お父さんたち、夫たちに考えてほしい。

 

あなたは今まで誰に仕えてきましたか?何にエネルギーを注ぎ、何を犠牲にしてきたでしょうか?

 

そして、これからどう変えるべきでしょうか?Aを選んだ方は特に、夫婦で話し合ってみてください。