うちの子の正しい愛し方 ~こどもの5つのラブランゲージ~

わが家の長男(2歳半)は一緒に遊ぶのが大好き。ねえ、これ見て!パパ、一緒に車で遊ぼ!電車ごっこして!と良くお願いされます。

でも、見方によってはいわゆる「かまってちゃん」とも言えるかもしれません。

下の子(7カ月)はまだ小さいこともありますが、とにかくスキンシップが大好き。長男がこの年齢だった頃よりも圧倒的に好き。

不調だとすぐに抱っこしてモードに。機嫌が良い時は、顔をスリスリしたり、触れ合う遊びをすると、ケラケラと笑い出します。

これも見方によっては「甘えん坊」と言えるでしょう。

他にも、プレゼントを受け取ったら喜ぶ子どもは「欲ばり」と言われたり、お話しをするのが好きな子は「おしゃべり」、何かしてもらうのが好きな子は「わがまま」と言われしまいがちです。

ですが、これらはすべて愛情を欲しているサインです。そして、そのどれが良い悪いとかはなく、子どもによって愛情を表現し、感じる方法(言語)が違うということです。

心理学者ゲーリー・チャップマン博士はこれを5つのラブランゲージと呼んでいます。これは結婚カウンセリングなどでよく用いられる理論です。(参照:愛を伝える5つの方法 ゲーリー・チャップマン著)

人は基本的に5つの言語で愛を表し、感じる。相手への愛の表し方が、相手の愛の感じ方に合っていないと、すれ違いが起きてしまう、という理論です。

日本ではなにかと欲しがることは悪いことだと教えられています。ですが、子どもが親から愛情を求めることは悪いことでしょうか?

「だっこして!」という言葉はその子が甘えん坊だ、という意味ではありません。スキンシップがラブランゲージの子にとっては「愛して!」という意味です。

自分の子どものラブランゲージを知って正しい愛し方を知れば、子どもの見方が変わります。

1.「だっこして!」

もちろんどんな子でも、ハグや抱っこなどのスキンシップは大事です。でもこのタイプ子にとっては、これこそが愛、と言ってもいいほど、必要不可欠な愛情表現なのです。

このタイプのこの特徴はいつも親にくっついて離れません。でも、この子は「甘えん坊」なのではなく、スキンシップで愛情を感じるし、愛情を表す子、ということです。

料理中に足にまとわりついてきたり、抱っこしてたら顔や髪を触ってきたら、もっとスキンシップが欲しいというサインです。

ソファでいっしょにぬくぬくしたり、お膝に座らせてあげたり、ハイタッチやハグなどが効果的です。大きくなっても、おはようとおやすみのハグを欠かさないようにするなどして、親子の絆を固く保ちましょう。

2.「これちょーだい!」

プレゼントを受け取る時に愛を感じる子はただ「欲張り」、というわけではありません。この子は何かをもらうことにすごく愛情を感じ、なにかをあげることで愛情を表す子です。

このタイプの子はもらったものが、いつ誰からもらったものかよく覚えています。もらったら嬉しくてみんなに見せて「ねえ、みて!これママからもらったの!」と何回も言って回ります。また、もらったものが嬉しすぎて、全然遊ばなくなったおもちゃも捨てられない傾向にあります。

プレゼントタイプの子はお金がかかるなー、なんて心配はいりません。心のこもったプレゼントであれば何でも大丈夫です。小さな石ころや、好きな色のステッカーでもいいです。ステッカー帳などのコレクションも効果的な愛情表現です。そして、このタイプの子から何か受け取ったら、大げさに喜んであげましょう。

3.「きいてきいて!」

話をよく聞いて、やさしい言葉をかける子には愛情を言葉で表してほしいタイプの子です。

ただの「おしゃべり」ではありません。愛情のこもった言葉から愛情を感じるし、言葉でまっすぐ愛を伝えてくれる子です。

ほめてあげるとやたら喜んだり、耳元で「ママ大好き」とささやいたりする子どもは肯定的な言葉がラブランゲージかもしれません。

このタイプの子はお弁当箱に付せんで一言「だいすきだよ!」と貼ってあげたり、子どもの目線に下りて、目を見て「大好きだよ!あなたは本当に最高の子だよ!」って言ってあげたりすると喜びます。

4.「これやって!」

なんでもかんでもやってほしい子は「わがまま」な子ではありません。子どもが欲しいのは親の愛のこもった行動です。また、行動で愛情を表してくれる子です。

くつはかせて!おもちゃなおして!あれとって!とリクエストが多い子はこのタイプの子かもしれません。

このタイプの子の難しいところは、靴を履かせたり、服を着るのを手伝ってあげることで愛を表現できますが、いつまでもやってあげていたら、いつまで経っても自分でできるようになりません。

このタイプの子にしてあげられる一番の愛情表現は、なんでもやってあげることではなく、新しいことを一つ一つ丁寧にできるように教えて、手伝ってあげることです。

5.「こっちきて!」

「これみて!」「こっちであそぼ!」と言っている子は「かまってちゃん」ではありません。あなたの子どもはあなたの時間を求めています。時間という愛情を求めているのです。

このタイプの子は一緒に時間を過ごすことで一番愛を感じます。

一緒に時間を過ごすとは、あなたが料理している後ろで子どもが遊んでいる、ということではありません。「この時間は大好きなあなたのためにとっておいたよ。」というメッセージが欲しいのです。

以前も紹介した「10分の奇跡」が効果的です。「パパと〇〇くんのスペシャルタイム!」この時間はスマホを置いて、他の子も置いて、すべてを置いてこの子一人に集中する、という10分はこのタイプの子には定期的に必要です。


このように子どもたちにはそれぞれの主要なラブランゲージがありますが、これはどれか一つやっていればいい、というわけではありません。

子どもの内は特に5つすべてのラブランゲージを表現することをおススメします。そしてその上で、特に子どもが強く求めているラブランゲージを強調するのが効果的です。

また、大人も同じですが、子どもも成長の段階を経てラブランゲージが変化します。この前まではスキンシップだったのに、最近はあんまりハグとか好きじゃないっぽい、と思ったら、別のラブランゲージを探ってみましょう。

そして何より、自分の子どものラブランゲージを理解して、他の子どもと比べるのをやめましょう。

子どもが求めるものを指さして

「あの子は何でも自分でやりたがるのに、うちの子はいつもやってやってって、わがまま」

「あの子は別にあれこれ物を欲しがらないのに、うちの子は欲しいものあげないと、すぐに癇癪起こす欲ばり」

という否定的な人格の定義づけをするのではなく

「うちの子は世話をしてもらうことに愛情を感じるし、お手伝いもたくさんしてくれるやさしい子。」

「うちの子はプレゼントをもらったらすごく喜ぶし、よく保育園で何か作ってプレゼントしてくれるやさしい子」

という肯定的な定義づけをしてあげましょう。

忘れないでください。子どもがなにを欲しいと叫んでいたとしても、結局のところ、その心が叫んでいるのは「ママ、パパの愛情が欲しい」ということを

参考:https://www.parents.com/parenting/better-parenting/advice/love-languages-of-children/